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きしだりょうかバンド1st Single配信記念インタビュー(前編)

新しい自分との向き合い方

少しの間離れてみて感じた、音楽と人の愛しさ

2020年8月12日。ニューシングル『花浅葱』をリリースしたきしだりょうかバンド。今回は『きしだりょうか』というシンガーの名義ではなく、『きしだりょうかバンド』というバンド形態で挑みました。今までとは違う、新たな形での試み。

けれどいい意味で変わらず今までと同じように、深くて淡いメンバーたちの身にまとう雰囲気がそのまま楽曲になっているイメージでもあります。その中でもやはり今までとは違うと思える部分もあり、それは今いる環境が以前と変わったからなのか、はたまたバンドという形に変わったからなのか。

ここからまた、新しい彼女たちのストーリーを見ていけるのだろうと思うと楽しみです。

今回、岸田さん(AGt.Vo)と小石さん(Egt)の2人、木所さん(Dr.Cho)と竹内さん(Key.Glo)と林さん(Ba)の3人の二組に分けてインタビューをしました。

個性が豊かでふわふわとしたイメージの人たちですが、今回のインタビューで知られざる顔もあかされるかもしれません。

面白さと懐かしさを求めて

_____3月にきしだりょうかワンマンライブ『春の訪れを待ちわびて』が終演後、学生生活も終了してからの初対面ですが、久々に皆さんでスタジオに入ったりメンバーと会ったり音楽に触れてみた感想はありますか?

岸田「今までは結構な頻度で会っていたから、凄く懐かしいと思いました。会っていない期間はそんなに長くないけどそう感じて。一瞬だけ学生時代に戻れた気がした。みんな変わっていないなあって。これがいいなあって」

小石「『音楽』だなあ。『音楽』ってこうだったなあ、これが『音楽』だなと思いました」

_____音楽だなあって(笑)なつかしさに浸る感じですね。確か皆さんは今は音楽関係の仕事だけじゃなくて違う仕事をしていらっしゃるんですよね。やっぱりそういう感覚になるんですね。

岸田「そう。私、今違う仕事もしているんですけど、毎日仕事して毎日頑張っているなあって。偉い。本当に偉い」

_____偉いですよ、両立って大変ですし。

岸田「今までと暮らしが違うからさあ、毎日音楽のことをやっていたから。感覚が未だにおかしいもん。こっちが本業であっち(仕事)が偽物じゃないですけど。この感覚わかる?」

小石「わかるよ。けど、その感覚を持ち続けた方が良いよね。学生の感覚を忘れないためにも。これから先の音楽活動のことを考えても」

岸田「(仕事を)バイトだと思っているもん」

_____そうなんですね(笑)。

小石「そのほうがいい。今の仕事が本業だと思ったら感覚がどんどんおかしくなっていくよ。音楽を中心に、こっちを軸に、こっちのためにやっているって思った方が良い」

_____確かにこれからも音楽活動を続けるためにもそういう考え方を持つことも必要ですよね。

岸田「今は音楽活動を行うためにお金を稼いでいるって思っている。という感じです」

_____なるほど。ありがとうございます。

_____今回のニューシングル『花浅葱』のデモ音源をもらい聞いてみて、今まで曲との違いやどんな感情等持ちましたか?

小石「まずタイトルを見て、うおーすごいとこつきまんなあ、と思いましたね。渋いとこ付きまんなあ~と」

一同「はははは」

_____言い方(笑)。とても癖が強い(笑)。けど、確かに「花浅葱」って昔ながらの言葉を使う人はそんなにいないと思いましたね。

小石「色も渋いんだけど、それだけじゃなくて。昔はもう少し暗い、あ、歌詞の内容が暗いとかそういう暗いじゃないけど。なんか深いイメージだったんですよ、海とかそういう。けど今は陸に上がったなっていう感じです。明るい世界にあがったなという感覚はここ最近しております。真昼間ではないんですけど」

_____具体的にどういうところが明るい世界にあがったなと思いましたか?

小石「なんか1人で音楽活動をやっていた時は世界観系感がありました。僕の最初の方のイメージは。最初の1人の世界観から、良い意味でのポップスが混ざりつつ。という感じでイメージがだいぶ変わりますね。やっぱりバンド形態になると違う風が吹きますね」

岸田「そうですね。陸と海を行き来している」

_____毎回毎回大移動ですね(笑)

岸田「陸と海行き来できるのカエルぐらいじゃない?あと亀」

_____そういうイメージという解釈で大丈夫ですか?(笑)

岸田「そんな感じですねえ(笑)あと、前回のアルバムはもう陸にあがるって前提だったから。『花槽』の『海底郵便』っていう曲で海は終わりで、それで次の『檸檬』で陸に上がるっていうイメージでした」

小石「昔は青い、海っぽいイメージだったけど、今は緑で花っていう感じ」

岸田「海から今度は花を持つようになりました。最近花が多い」

_____なるほど。確かに最近はよく花を持っていらっしゃいますね。自然という同じ類の中でも違う場所にいるっていうのはなんだか不思議ですね。けど、それが岸田さんらしさなんでしょうね。

岸田「ありがとうございます」

_____先ほどの指摘のように岸田さんは作曲するときは一人の時とバンド形態の時の曲の違いは意識して作っているんですか?

岸田「曲を使い分けていますね。未だに一人でやる時は世界観でおすけどね。あと演奏するのはひとりじゃ難しい。表現するにも限界があるので」

_____そうなんですね。住みわけも大事ですよね

_____小石さんの今回のギターソロはとても好評でしたが、アレンジでこだわったことってありますか?

小石「あたしとしては実際に表現できていたのかわかりませんが、をかしみを部分的に持たせたいなと思いまして」

岸田「をかしみ?」

小石「うーん、趣というか、趣はちがうな。をかしみ。うーん、難しいなあ」

岸田「個性的だよね」

_____そうですよね。あんまり聴かないというか、そんなアレンジの仕方しちゃうんだって思いました。

小石「前回スタジオに入ったときは正直何も考えていなかったけど、たまたま録音聞き返したらそれっぽいのあって。なんかピンときて。これでいったろけ!って思って。ちょっとやってみました」

_____なるほど、今回のアイデアの出し方はそういう偶然があったんですね。そういう「偶々」も面白い音楽を作るためには必要ですよね。

小石「そうなんですよ。こういうのも必要」

_____岸田さんに最後の質問です。なんでこの『花浅葱』という曲を作ろうと思いましたか?

岸田「この前、オーディションに受かりまして」

_____そうなんですか!おめでとうございます!

岸田「ありがとうございます。それで、冬眠から覚めました」

_____冬眠(笑)。本当にカエルですね(笑)。

岸田「正直こんなに早く冬眠から目が覚めるとは思っていませんでしたね。いずれやろうって話にはなっていたのですが。一旦距離を置くはずが」

小石「しばらくは終わり?みたいな感じではありましたね。そんな雰囲気出ていて」

_____そういう感じだったんですね。意外です。びっくりしました。

岸田「冬眠から覚めるのは早かったですね。誰もこんなに早く集まるとは思っていなかったので」

_____けど、オーディションに受かるなんて凄いですね。

岸田「っていうのも理由なんですけど。あと『橙』の続きを作ったら面白いんじゃないんかって思って」

_____というと?

岸田「以前からなんとなくあの話だけで終わらせるのももったいないなあと思っていて。それで続きを作ってみたらいいんじゃないかって。思い付きってところもあるんですけど」

_____なるほど。そんな経緯があったんですね。それで行動に移せるというか、仲間をまた呼び戻す力があることはやはり素晴らしいというか、そういうところが岸田さんらしいですよね。

岸田「ありがとうございます」

岸田「うわ、もう10時(22時)だ」

小石「10時だよ」

_____朝から長い時間スタジオにいましたからね。1曲作るだけでも大変ですよね。私は初めてレコーディングに同行させていただいて、1曲に対してとてつもない時間を注いでいるしているのだなって感じました。わかっていたつもりではいたんですけど。なんだか自分の中での認識が甘かったなって反省しました。

岸田「曲を作るのに結構時間がかかるんですよえ、やっぱり」

_____たくさん時間をかけているからこそ良い曲に仕上がってほしいですよね。

岸田「そうですね。だからこそたくさんの人に聴いてほしい作品になっていますね」

_____今日一日ありがとうございました。

「ありがとうございました」

ABOUT ME
コウシミユウ
コウシミユウ
音楽が好きな駆出しのライター・編集者。 社会にもまれながら編集者として働く傍ら、文字書きをしています。 暇さえあればというよりは、暇がなくともライブハウスやフェスに出没します。 自他共に認める無駄な運動神経の良さ。 漫画や小説、写真も好き。